本会の事務局長である冨士川一裕さんが、熊本県文化協会から2019年度荒木精之記念文化功労者に選ばれました。誠にお目出度くお祝いを申し上げたいと思います。まちづくりの分野でこの章を受けたのは、冨士川さんが最初で、まちづくりが文化活動の一環と認知されたと言ってよいでしょう。
ご承知のとおり、荒木精之(1907-1981)は熊本の歴史、伝統、文化を研究し、それを将来に継承しようとした強烈な個性的文学者かつ思想家で、約40年機関紙「日本談義」を発刊し続けました。荒木精之賞は彼の業績にちなんだもので、冨士川氏は熊本の民間都市計画家のパイオニアとして活動してきただけでなく、業務以外でも30数年熊本の歴史的建築の保存とまちづくりのボランティア活動を主導し、熊本の都市および建築文化の継承と発展に寄与したことが評価されました。今回の受賞が今後、本会のみならず熊本市ないし熊本県内のまちづくり活動を強く勇気づけることと期待されます。
NPO法人 熊本まちなみトラスト
理事長 伊藤重剛
2019年8月10日付 熊日朝刊