~ 身近にあるお宝を探そう ~
1月13日午後、くまもと森都心プラザ2階の観光・郷土情報センターで、熊本まちなみトラスト会員の中田浩毅さんによる講演「楽しもう!熊本の産業遺産・近代化遺産~身近にあるお宝を探そう~」が開催されました。
中田さんが取り組まれている「ヘリテージング」は、遺産を意味する「ヘリテージ(heritage)」と「ing」を組み合わせた造語で、日本の近代遺産を楽しむ観光レジャーです。
文化財建造物は、建物の設計者・施工者、構造、意匠など建物そのものの価値に注目されがちですが、「ヘリテージング」では附属施設、調度品などにも着目し、モノを通じて語られる地域史、産業史、人物史など関心領域が広いのが特徴です。
工業施設や建築物、鉄道、港湾、水力発電所・ダム等の土木構造物など、ジャンルによっても見どころは様々です。
今回の講演では、主に戦前から現存する水力発電所や鉄道廃線について紹介され、大正3年竣工の白川発電所が熊本地震で被災し、解体されたことも報告されました。
これからヘリテージングを趣味にしたい人のために「見て、調べて、伝える」手法についても具体的な解説があり、盛り沢山の80分の講演となりました。
熊本産業遺産研究会との共著「熊本の近代化遺産(上・下)」は、これからヘリテージングをはじめたい人のための入門書として最適です。
熊本まちなみトラストや熊本産業遺産研究会などに入会することで、ヘリテージングを一層、楽しめるようになると紹介されていました。